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世界中の人々に広く親しまれている食べ物、インスタントラーメン。世界ラーメン協会のデータによると、2008年に全世界で諸費されたインスタントラーメンは、936.0億食だそうです。世界で一番インスタントラーメンをたくさん食べる国は中国で451.7億食、その次はインドネシアの137.0億食、日本の51.0億食、アメリカの43.2億食、ベトナムの39.1億食、韓国の33.4億食と続きます。一人当たりの消費量が最も多いのは韓国で、韓国人一人が食べたインスタントラーメンは1年に約69食ということです。日本では、1年に一人当たり約40食を食べています。
インスタントラーメンには袋入りラーメンとカップラーメンがありますが、多く食べられているのは、カップラーメンの方です。皆さんも一度は食べたことがあるのではないでしょうか。カップにお湯を入れて3分待てば食べられるカップラーメンは、値段の安さ、簡単さ、種類の多さなどで、特に若者に人気が高く、一人暮らしをしている日本の学生の中には、カップラーメンに毎日のようにお世話になっている人もいると聞きます。
現在、東南アジアをはじめ南米、ヨーロッパ、アフリカなど世界80か国以上の国で食べられているカップラーメンですが、皆さんはこれが日本でできたということを知っていましたか。カップラーメンは、今から30年以上も前に安藤百福という人によって発明されました。安藤が一番初めに作ったかっぷらーめんは「カップヌードル」と言います。
安藤は「カップヌードル」を発明する13年前に、世界で初めて袋入りのインスタントラーメンも考えた人で、「ラーメンの父」と呼ばれています。1910年に生まれた安藤は、戦後あまり食べ物がない時代に人々がらーめんの屋台の前に長い列を作っているのを見て、家でお湯さえあればすぐ食べられるラーメンを作りたいと思ったそうです。何回も失敗をくり返しましたが、48歳の時、ついに「チキンラーメン」という袋入りインスタントラーメンの商品化に成功し、そのらーめんは大ヒットしました。ところが、安藤の成功を見て他の会社でもインスタントラーメンを作り始めたため、2年ぐらいの間にインスタントラーメンを作る会社の数がとても増えて、競争が激しくなってしまいました。それで、安藤は日本内から世界にめを向けたのです。
「おいしさに国境はない」と信じた安藤は、インスタントラーメンは国際的な商品になるに違いないと思いました。しかし、文化が違えば食習慣も違います。例えば、日本人は箸でラーメンを食べますが、箸を使わない国の人達もいます。「文化、伝統、習慣の違いを理解しなければ、国境を越えられない」と考えた安藤は、インスタントラーメンを世界に広げるヒントを見つけるため、1966年にアメリカに行きました。そして、この旅行で得たヒントをもとに、5年後にカップラーメンを作り出したのです。
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