* 道元の出生には不明の点が多いが、内大臣土御門通親(源通親あるいは久我通親)の嫡流に生まれたとする点では諸説が一致している。定説では京都木幡の松殿山荘で通親と太政大臣松殿基房(藤原基房)の娘伊子の子として生まれたとされているが、近年の研究では定説では養父とされている堀川通具の実子とする説が有力になりつつある。また、通親の子、通宗または通光を父親とする説もある。伝記である『建撕記』によれば、3歳で父(通親)を、8歳で母を失って、異母兄である堀川通具の養子になった。また、一説によれば両親の死後に母方の叔父である松殿師家(元摂政内大臣)から松殿家の養嗣子にしたいという話があったが、(世の無常を感じ出家を志した)道元が断ったとも言われている。
* 浄土真宗の開祖親鸞とは、(互いに生家が公家ということもあり)母方の縁戚にあたり面識があったとする説があるが確証はされていない。