[U: 植野隆司、K: 川本真琴]
K: おはようございます。
U: なんか車で…予想外な、今日は***
U: ちょっとそれで、じゃあ弾いてみてください。
U: はい、川本真琴さんです。
K: 川本です。お願いします。
U: えー、川本さんといえば…
K: はい。
U: ファースト。
K: そうですね。
U: これの印象が、やっぱみんな強いと思うんですよね。なんか今、あのー、20代後半ぐらいで、弾き語りやってる女の子たち、僕の知り合いに何人かいますけど、やっぱみんな知ってるんですよね。やっぱアコギ持って歌う人、っていうので影響与えてんじゃないかなー。
K: そうですね、私デビューした時は、あんまりいなかったんですよ。
U: 全然いないでしょ。
K: 全然いなかったですね。
U: 中島みゆきとか…はまあもっと古いと…
K: そうですね、なんか、あのー今は、結構なんか見せ方も凄い決めてて、自分で。でシンガーソングライターでギター弾くって多いですよね。
U: 多いです多いです。
K: そうそう、そういうのは無かったんですよね。
U: しかも、まぁいてもちょっと、フォークタイプっていうか。
K: そうですよね、きっと。
U: 川本さんってもっとこう、
K: ポップな感じの…
U: でしょう。
K: まあでも、とか言ってるんですけど、実際、別になんかあの、一人でライブハウスで弾いて歌ってたとかっていうんじゃないんですよ。
U: じゃないんですよね。なんかバンドサウンド…
K: 私は、どっちかと言うとバンドをやってたんで。そうボーカルだったんですけど。
U: しかも、ピアノなんですよね。
K: そうですね、弾ける楽器はピアノですね。で、最近植野さんにギターを習ったんですよね。
U: いやいやいや…まあ、習ったっていうか…
K: 去年。去年習ったんですよね。まあそれが、初めてのギター…
U: は?
K: …をやろうと思った…
U: あれ、この時期…この時期?
K: いやこの時期は、あのーまあ曲のコードを覚えてやってるぐらいだったんです。なんかこう、どうにかやってる感じだったんですけど。実際は、あのレコーディングは、あのーすごい上手いプロの方が弾いてたりするんで。
U: それ言っていい…いいんですか?
K: いい、全然大丈夫です。
U: ああ全然いいんですか。
K: で、あのライブとかも、私ギター弾いてるんですけど、あの、音はオフにされてたりしたんで。
U: それ、それ言っていい…?
K: 大丈夫です。「あいつのギターうるさい」つって…
U: あ、本当に。
K: そんで、でも、あのー去年ぐらいからは、一応なんかちょっとこう、コードもしっかり覚えて、歌いながら弾けるようになったんですよね。
U: なんか俺は、衝撃の事実をこう今、しゃべらせてしまった気がするんですけど。
K: 衝撃の事実、そう…いえいえ、そうなんですよ。
U: え、じゃあこの時期は、ギターで作ってないんですね。じゃあ。
K: いやギターで作ってましたね。
U: ギターで作ってた?
K: 作ってたんですよ。
U: ピアノじゃなくて?ギターで作って。
K: 一応、コードはまあ、ちょっとくらい分かるんで。あのーギターっぽい曲は、やっぱりギターで作ってたんです。
U: ああ。ちょっと再現して…一番最初、思いついた瞬間っていうか。
K: あーでも、やっぱりあの最初、なんでしたっけ、最初。
U: 下りていく…
K: ここのこの、下りていくのはもうこれにしようって言ってたんですよ。うん。で、これサビもそうじゃないですか。「♪唇と唇 瞳と瞳と 手と手 神様は何も~♪[Singing "1/2"]」ここのこれだけはもうこれにしようって言ってて、って決めてましたね。
U: へえ。
K: うん、あとはそうですね…うんうん。
U: 最近じゃあまた始めて、最近ギターで作った曲。
K: 曲。ギターで作った曲。ちょっと前になっちゃうんですけど、あの…「♪君に恋をした 君がいるだけで 胸がキュンとなる ロマンティックマジック [Singing "君に恋をした"]」ってやつを作りましたね。これはちょっと前なんですけど、えっと…峯岸みなみちゃんに、えっと曲を提供したんですね。
U: あっ、人にあげた曲なんだ。
K: そうですね。あとはあれですよ、「ゴロニャンず」ってバンドね、植野さんとやってるんですけど。それは結構ギターで考えてますよね…うん。
U: 作詞…は?
K: 作詞なんてもう、最近しかやってないですよ。
U: ええ?いやいや、書いてるでしょ?
K: 最初は、あのー結構みんなでやってたんですよ。えっとディレクターさんもいたし、あと結構会社の宣伝の人とかもいっしょに「こういうのがいいんじゃない」とか言って、こう打ち合わせしながらできあがっていってたんですよ。
U: でも言葉自体は…
K: そうですね言葉とかも、でもね、言葉も…
U: ねえ、ちょっと独特じゃないですか言葉。
K: 自分で凄い考えてる、こういうのって考えるっていうよりは、本とかいろいろ見て「あっ、こういう設定がいいんじゃない」とか「…キャラクターの子にしよう」とか、凄くこうなんか、設定を大切に…。
U: 小説書くみたいな感じですかね、短編。
K: そうなのかもしれないですね。今と全然違うんですよ。今は、もう自分のこう、心情が先立って書いてるんで、ちょっと違うんですよね、作り方が。
U: これだって「やきそばパン」ってなんで「やきそばパン」って出たかとか覚えてます?
K: えー…やきそばパンは、あのー私、新宿御苑に住んでたんですけど、あのー凄く孤独だったんですよ新宿御苑のときに。
U: 御苑で。
K: で、お昼に、いつもパン屋に、同じパン屋に毎日行くんですけど、そこに、そのやきそばパンがあって。そこのやきそばパンが結構完璧だったんですよね。
U: 完璧。どういう…何が完璧ですか、やきそばパンとして。求めるもの。
K: いやなんかね、やっぱまず焼きそばの量が多い…ちょっと多め。
U: ああ、パンに対して。
K: で、そう。上に…何ですかあの赤いやつ?
U: えっと、紅しょうが?
K: 紅しょうが。結構のってて。
U: ああ結構のって。それを食べてた、寂しく。
K: そう、そうなんですよ。すっごい孤独に。なんかね…
U: じゃあ元は寂しい動機の曲なんですね。
K: そうですね、なんか20代って、まあ私が特殊だったのかな、やっぱり。その、芸能系の場所に、事務所にも入って。
U: いや、いっぱいいたでしょ、だって。そういう人。
K: いや、私の事務所の中には、私しかいなかったんで。音楽を***人が。
U: あっそうなの。
K: なので、そうですねなんか、孤独にやきそばパンを食べていたっていう。
U: その暗い動機の「やきそばパン」が、なんで明るく、あんな、なんかこう…[Playing his guitar]ってなったんですか。
K: それはですね…
U: めっちゃロックで。
K: 曲作るときって、詞とちょっと違って、あのー…自分の気持ちをそのまま曲にしようってそんなに思わないんですよね、私曲作るときは。むしろ逆で、なんか暗い気持ちだったらもう暗い音楽は聴きたくないみたいな。なのでもう、楽しいことしたいって思うじゃないですか。だから、逆に明るいのにしたかったのかもしれないですね、うん。
K: んと、なんかわかんないけど、やってたやつ、なんだろう。こういうやつ。
U: ん?
K: なんかEマイナーっぽいやつ。[Playing her guitar]ってやつやってたよね?聞いてないし。
U: ちょっと集中…今チューニングに忙しい。
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U: 何について歌うか決めましょうよ。
K: 何について歌うか。
U: うん。オープンGで。
K: 何がいい…?
U: えー…何でしょうね。何か最近、おおって思ったことあります?僕、ASKAのブログですけど。読みました?
K: 見てない。
U: えっ読んでない?
K: 見てないですね。
U: ASKAは知ってます?
K: ASKAは知ってますけど。私…
U: ASKAのブログの話は知ってますか。えっ知らない?
K: なんか、まあ軽くは、軽くは知ってますけど…
U: 凄い、凄いですよ。
K: ああそうなんですか。
K: ちょっと待ってください。なんか共通点きっとあると思うんですよ、私と植野さんに。
U: ありますかね?なんか…
K: きっとあると。
U: 話せば話すほど無くなってきてる気がします…
K: そうですね、なんか共通点見つけたいですよね。
U: 見つけたいですか。
K: そう…
U: 何だろう、今んとこかみ合ってないですよね。
K: 前、なんかやってた…
U: ASKAのブログ読んでないし…
K: いや、それはいいです。前やってた、あのー京都でやってたやつあったじゃないですか。
U: なんかいろいろやったとは思うんですけど。
K: んーと、なんかね…アルペジオのやつで。分かんないですけど。[Playing her guitar]みたいな。やってたじゃないですか。
U: Bマイナー…?えっ、何?最初のコード何ですか。
K: なんかEマイナーから…
U: そのコードは知ってるけど、俺の曲じゃないですよ。さやの曲ですよ。
K: あ、それさやさんの曲なんですね。
U: そう、これでしょ。[Playing his guitar]こんな感じの。あれどうだっけ…
K: ううん。
U: 違う?
K: ずっと繰り返してるだけですね。
U: え、これコード?こんなコードない…弾いた覚えない…
K: 弾いた覚えない?
U: これの次は…?
K: いや、うる覚え[Note: Correctly うろ覚え]なんですけど。
U: あ、いいですよ。
K: なんかEマイナー、D、Cみたいなのを繰り返してたんですよね。それが凄い良かったなあと思って。
U: ああそう…こんな曲あったっけな。こういう曲はいっぱいありますよね、でも。
K: あそう。いやー私あんまりそういうの、なんかちょっとこうフレッシュだったんですよ。
U: ああ、この、これが…工事が始まる…工事が…始まって…この曲弾きだした途端、工事が…
U: 悲しくないですか。曲調…
K: うん。そう、これにどういう歌詞入るのかなって思って。
U: どうしても悲しい歌詞になりそうですけどね。それだと。
K: え、どういう、例えば。
U: え、なんか、近所の…
K: ああ。近所とか出てくるんですか。
U: 近所の畑がこう…
K: 近所の畑が。
U: が、壊されて、ビルが建ったみたいな。
K: ああ、そういう…ああそっか…
U: まあ今、工事の音が聞こえたから、そっちに…
K: なるほど、そういう歌詞って書いたことないですね。
U: 悲しくないですか、畑が…
K: じゃあさ、決め決めで曲作っちゃいましょ今、もう。
U: あ、はい。
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U: なんで俺、こんなに追い込まれて…よく考えたら…
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K: 「♪頭がどんどんわる…」もう一回行っていいですか。ごめんごめん、なんかつかめてなくて。はいもう大丈夫です。OK!
K: 「♪頭がどんどん悪くなる 止められないバッドな気分 突然地面が割れてく 私は囚われのプードル とどけよう ラストのチャンス ミスればみんなでグッバイ この声ふたつに分けて 遠くへメッセージとばす とどけよう ラストのチャンス ミスればみんなでグッバイ つかまる 頭がどんどん悪くなる 止められないバッドな気分 突然地面が割れてく 私は囚われのプードル♪」
U: えー、今日はなぜ川本さんかというと、去年?一昨年?もう2…?三沢くんに僕が誘われて、今、川本さんのバンド…川本さんのバンド?
K: うん。
U: 川本さんが新しいバンドを結成したいっていうので、それのメンバーとして、一緒にやっ、活動を…
K: はい。
U: というわけで、どうでしたか。
K: いやー。
U: どうですか、こういうのは。
K: 結構な長丁場になりましたね。
U: 長丁場、まあ、分かんないですけど、切るかもしれないですけど。
K: あ、もうね。2、3分みたいな。ぐらいになっちゃうかもしれないしね。
U: まあでも、あの、想像しない展開でした。
K: そうですね。
U: はい。想像しないっていうか、あの、川本さん来て、話したりしてれば、なんかなるんじゃないかなっていう。
K: ま、いつも通りって言えばいつも通り…ですかね。
U: まあ、そうかもしれないですね。こんな感じですかね。
K: こんな感じで曲作ったりとかしてる人生っていいよな、ってみんな今思ってます。
U: あ、みんなが。自分はどうですか、自分は。
K: えっ?いいですよね。
U: いい人生。いい人生だったんですか。
K: まあいいですよね。ほんとに。
U: なんか、それ聞いて良かった。
K: 良かった?
U: 安心しました。
K: 良かったって何、どういうアレですか、それ。
U: いや良かった、良かった。あの、そういう、なんかポジティブな。
K: あ、そうですか。あ、なるほど。
U: これ1回目なんで。
K: ちょっとどうかなって思ってます、みたいな。最後に問題提起みたいな。
U: あのね、基本的には、毎回俺が最後怒られたりとかして終わるんじゃないかなって予想もあったんですけど。1回目はどうやら、怒られずにすみました。
K: なるほど。Good.