改めてご紹介致します。えーアテネオリンピック体操団体金メダル、そして種目別平行棒の銀メダル、そして今年の夏、北京オリンピックの体操団体銀メダルを獲得されました冨田洋之さんです。おはようございます。
よろしくお願い致します。
お願いします。
まぁ、北京のときはねぇ、富田君は必ずしもねぇ、あの、ベストコンディションでは望まなかったと思うんですが、それでも頑張って団体戦は後半怒涛のような追い上げを見せて銀メダルと頑張ってくれたんですが、今、先輩の塚原君が色々分析してました。僕は努力したけど、彼は割合さらっとやってるように見える、でも相当努力はしたでしょ?
そうですね。あまり、その、器用な方ではないので、やっぱり量をこなすしかなかったですね。
そうなんでしょうね。量をこなしてやることによって、それを楽に演技してるように見せようと思ったていう。で、その、引退の原因の一つには、塚原君は、その、内村君の存在を挙げてましたけども、それってやっぱりありますか?
うーん、まぁ、自分の中ではあんあまり関係なく、本当に自分の能力的なものが、年々落ちて来てるっていうのは感じてたので、えーまぁ、このまま、まぁ最後までやり続けるか、ここで区切りをつけるかっていうことには悩みましたけど。
内村くんって、今までの体操選手と全然違うタイプで、新人類じゃないですか。
そうですね。
話を聞いていたら、同じチームにいてもそれは感じるでしょう?
そうですね、本当僕らが育ってきたような環境でも、まぁ、器具も変わってきてたりするので、まぁ、次世代の体操っていう印象はありますね。
でも、傍から見てるとまだ27歳お若いのにと思うんですけれども、やっぱり体力的なピークっていうのはご自身でいつ頃だったと思いますか?
やはり、24、5だったとは思います。
ふーん、そうですね。
いやあの、僕同い年で、28歳になる年齢で、野球なんかで言うと、
松坂世代に当たるわけですね、で、球技なんかだともう、これからだなっていう感じがしますけれども、体操だと、もうこれはベテランになってしまう。
大貴(だいき)は、アナウンサーでまだ一人前って言われないもんなぁ。
一度も言われたことがありません。はい。
本当に富田選手が羨ましいんですけれども、あのこれ、ちょっとスタジオに
いらっしゃる前に、色々お話をうかがってると、体脂肪率何パーセントだと思われます?
え、一桁ですか?
一桁って、もう本当低いと思うよな。
えー、一番低かった時が、2パーセント。
えー、脂肪ない
ですから、ほとんどプールで浮かないっていう状態になるんですね。
はい、ですから、あの、水泳はちょっと苦手だっていう話をされてましたけれども、これまでのね、本当にあの日本の栄光の架け橋に今日は来てもらいましたけれども、その栄光を振り返っておきますと、さらっと紹介するだけでも、これ全日本選手権と、NHK杯は二大大会ですけれども、個人優勝6回と4回。で、全日本選手権なんかは4連覇を含む6回でして、VTRに出て来ましたが国際大会では、アテネオリンピック団体の金メダル、平行棒で銀メダル、そして北京オリンピックでも団体銀メダル、そして、まっ、ピークだったていうお話をされてましたけど、2005年の世界選手権で世界チャンピオンになっているということで、もう世界が、あの、富田選手の演技をお手本にするという状況だったんですね。で、本当にもうやめてしまうのは残念だなっていう気がするんですけれども、あの、やっぱりね、思い出してもらいたいのは、さきほどVTRにも冒頭出て来ましたけれども、このシーンだと思うんですね。アテネオリンピック、早朝でした。これで目が覚めたっていう方もいると思うんですね。伸身の新月面が決まって、これで金メダル、これ28年ぶりに体操に、男子では金メダルが戻ってきたということになるんですね。
これ現地時間、たしか10時過ぎだった…これ遅かったんだよね
もう、そうですね。
ねー
はい
普通の競技会じゃないような時間での演技で。
でも日本はすごかったらしいね、盛り上がりが。
いや朝、5時半とかそれぐらいだったと思うんですけども。
もうそれで目が覚めて、そこから一日、もう
体操一色の一日が始まりましたよね。
まぁ、テンション上がりまくったのは覚えてますよね。
で、富田選手によって、あ、体操ってこんなに美しくて、
きれいで本当に、芸術的なんだということを、
あの、強い時代の体操を知らない僕たちでも知ったと。
で、その富田選手がずっと追い求めてたのが、
美しさに関してなんですけども。本当にクールで、
表情を変えない富田さんが、唯一表情を変えるのが、
美しさに関して聞いたときなんです。
こういったコメントがありました。
美しくなければ、体操ではないんだと。
美しくなければ、派手だけなら、サーカスなんだと、
こういうコメントがあって、常に美しさを追い求めてきた。
で、2005年の世界チャンピオンになったときの
鞍馬(あんば)の写真をちょっと用意しましたけれども、
これ本当に、もう足がこれだけまっすぐ伸びきっていて、
きれいだよなー
指先、足先までずっと神経が行き渡っている。
直線ですもんね
これが富田の演技。
で、これが徐々にやっぱり出来なくなってきたっていうお話があったんです。
これって、その、体操競技の採点法変わったっていうのも影響はなかった?
やっぱりルールが変わって、演技の種類を増やさないといけないっていう
それに関しては本当に体への負担は大きくなりましたね。
体の負担が大きくなった?
はい
あーまあ、そうなんだろうねー
大技をとれば、点も上がるというようなことになってくると、
怪我への不安というのもあったんですか?
そうですね、まぁ技の数が増えた分、まぁ、
練習量もどんどん増えていかないと。
で、まぁ、美しさを表現するには本当に反復練習が必要なんで、
本当に練習量が多くなって。
だって僕ら、小野喬(おのたかし)とか遠藤とかの時代を知ってる
わけですよ。日本の体操の黄金期を。
モントリオールまでは、本当に強かったですよね。
だって、知らないでしょ?子供のころですよね。
そうですね、まぁ、実際には見たことはないです。
見たことないでしょ
生まれる前ですね、富田選手が、はい。
だから、あのー、アテネの時のね、最終種目の鉄棒のときには、
相当緊張したんじゃないの?
そうですね、今までに感じたことがないぐらい緊張はしましたね。
今回の北京はどうでした?
まぁやっぱり同じように緊張はしましたけど、
うーん、まぁ、アテネでの経験があったので、まぁ、それを自信にして、
なんとか乗り切れましたけど。
ただ、27歳で引退って、もうすぐ28だそうですけど、
もったいないなーと思うんですが
ですよねー
まだ試合は残ってるんだよね?
はい
えーっと、もうすぐでしょ
そうですね、これから試合が行われまして、
本当あと4日後に国内では最後の試合になるんですね。
で、そういうときにわざわざ「とくダネ」に来てくれたっていう
ねー、ありがとうございます。
本当に、早朝からね。
で、今月の15、16、この週末に最後、国内で大会があって、
まぁ、ランキングが出てくことになるんですが、
そのあとランキングによっては、世界の、ワールドカップの決勝に
進むことが出来るんですけども。あの、VTRでも
私たちが取材した塚原選手、富田選手の先輩になりますけども、
本当に色々話をしてくださいまして、その中で
まぁ、先ほど小倉さんからも少し出ましたが、
こういった言葉が出たんですね。
世代交代っていうふうに、自分が感じたのは、
富田選手が出てきて、ずっと全日本選手権を連覇してる中で、
止まったのが、富田が出てきたことだ。
で、富田選手ももしかしたら、内村選手が出てきたことに関して、
こういったことを感じてるんじゃないかなということで、
才能では富田君以上の人は、自分は、いないと思っていたそうなんですね。
日本でナンバーワンだったと思ってた。
でも、内村選手が出てきたことによって、実際にびっくりしています。
このあたりを、ちょっと、聞いてみたいなという気もしますね。
どうなんですか?内村君が出てきたときは本当びっくりしました?
そうですね、まぁ、本当に、まぁ、自分には持っていないものを
たくさん持ってるっていう印象があって、
まぁ、タイプ的にも全然違うので、羨ましくは思いましたね。
羨ましくね。
あれ、彼ってさ、プレッシャー感じてんのかね?
どうですかね。
もう、怖いもの知らずって感じは。
そうだよね。
飄々とやってるし、話すこと聞いても、全然怖いものないだろうっていう。
プレッシャーどこ吹く風って感じですよね。
でも自分も失敗したとき、やべぇって思ったらしいけどね。
それはあったみたいだけど。
前田さん、どうですか?なかなか富田選手に話なんか聞くこと
ないと思うんですけども。
そうですね。あの、なんか、さわやかな感じが、とても良いですね。
あの、本当に、あの、子供たちが体操教室に通うっていうのも、
この富田選手と、あの、ね、体操の選手達のみんなの、この、
ブームで、盛り上がってて、えーなかなか今、
あの、順番待ちで入れないみたいな。
そんななの!
そうなんですかー
ええ
へぇー、そういう意味では貢献度高いんだ。
ですから、あのー、城間(しろま)さんって方がやってらっしゃる
大阪のね、富田選手が巣立った所なんですけど、
本当そこの体操スクールなんかは、もう子供達であふれかえって
いるっていう、今、状況なんですね。はい。
武田さん、何か聞きたいことはありませんか?
引退されたあとっていうのは、やっぱり、どういうふうにしてく…?
まだはっきりとは、決まってないんですけど、
まぁ、何かしら、まぁ体操に関わっていきたいなとは思ってます。
子供たちに教えたりみたいなこともあり得るんですかね?
そういうことも、考えていきたいなと。はい。
落ち着いてるよね。若いのに。
ねー
でもあの、ちなみに演技してるときより、いま喋ってる方が、
緊張されてるそうですよ。
え、そんなふうにお見受けしないですね。
裏ではなかなか座っていられなくて、ずっと立ってらっしゃいました。
いや、堂々とされてと思ってたのに。そうなんですか?
でも、まだ残りの試合がありますからね。
はい。
最後までいい演技を見せてください。
はい。
本当に長い間お疲れ様でした。
お疲れ様でした。ありがとうございました。
ありがとうございました。
富田洋之選手でした。
えー続いては「とくモリ」です。笠井さん。
はい、まずは先ほど入ってきた映像からご紹介しましょう。