なぜ「食パン」は「食パン」と呼ばれるのですか?
「食パン」とは基本的に四角い形をしていて、何も味付けがない、ただのパンのことですよね?その「食パン」についてですが、パンは一般的に食べる目的で作られる物なのになぜわざわざ「食」が頭に付くのか疑問です。私としては「食パン」と表現するより「プレーンパン」などと表現したほうが正しいと思うのですがいかがでしょうか?
<1>本食パン説 ★★★
パン屋さんで売っている四角くて長いパンのことを、もともと「本食パン」と呼んでいました。
第二次世界大戦より前のパン職人は食パンのことを、西洋料理の『もと』となる食べ物という意味で「本食」と呼び、
イギリス系の白パン(山型食パン)のことをさしていました。
今でも食パンを「本食」と呼ぶ人がいますし、実際に「本食パン」という名前で販売している店もあります。
その「本食パン」を略して「食パン」と呼ばれるようになりました。
<2>主食パン説 ★★
日本で「食パン」と呼ばれているものの元祖は、『ヨコハマベーカリー』という店のイギリス風型焼きパンです。
『ヨコハマベーカリー』の経営者はロバート・クラークで、1862年に幕府の援助を得て横浜で店を開きました。
1874年には木村安兵衛が「あんパン」、1901年には中村屋が「クリームパン」を開発。
食パンそのものは早くから日本に来ているのですが、パンとして人々に広まったのは菓子パンの方でした。
その後、イギリスパンとして広まった山型食パンは、
おやつ用とは違う「主食用のパン」という意味で「食パン」と呼ばれるようになりました。