Natural speed please.
「ありがとう、じゃあ、さよなら」
ジェーンは先週日本に来て、毎日4時間日本語のクラスで勉強しています。先生は林という先生で、毎日2時間会話と漢字を教えて下さいます。よく分からないことがあったので、けさクラスの前に先生のオフィスに行きました。
ジェーン:先生、おはようございます。
先生:ああ、パーカーさん、おはよう。
ジェーン:お元気ですか?
先生:えっ?ええ、元気です。パーカーさんは?
ジェーン:はい、元気です。
先生:あのね、パーカーさん。英語ではよく"How are you?"と言いますね。毎日会う人にも"How are you?"が使えますね。でも、日本語では毎日会う人には「お元気ですか?」と聞かないんですよ。
ジェーン:そうですか。どうしてですか?
先生:毎日会えば、その人が元気かどうかすぐ分かるでしょう。ですから、日本では聞かないんです。何かしつもんがあるんですか?
ジェーン:はい。実は、こんばん田中さんと映画を見に行きたいんですが、田中さんに何と言えばいいか分からないんです。教えていただけないでしょうか?
先生:映画に行きたい時は、「こんばんいっしょに映画に行きませんか?」、いっしょに御飯を食べたい時には、「いっしょに御飯を食べませんか?」と言えばいいんです。
ジェーン:じゃあ、いっしょにテニスがしたい時には、「いっしょにテニスをしませんか?」と言えばいいんですね?
先生:そうです。
ジェーン:分かりました。ところで、先生、あなたはあしたコンサートへいらっしゃいますか?
先生:ええ、行きますよ。パーカーさん、いま「あなた」と言いましたね。
ジェーン:はい。
先生:日本語の「あなた」と英語の"You"は同じじゃないから、気をつけて下さい。
ジェーン:ちがうんですか?
先生:そうです。日本語では同じレベルや目下には「あなた」を使ってもいいですが、目上の人に「あなた」を使ってはいけません。
ジェーン:そうですか。「あなた」と"You"は同じだと思っていました。気をつけます。
先生:他にしつもんはありませんか?
ジェーン:いいえ、ありません。先生、どうもありがとう。じゃあ、さよなら。
先生:パーカーさん、ちょっと待って下さい。
ジェーン:何ですか?
先生:「どうもありがとう」はよくありませんね。目上の人には「どうもありがとうございました」の方がいいですね。それから、「さよなら」もちょっと失礼です。子供が先生に「さよなら」と言ってもいいですが、大学生は「失礼します」と言った方がいいです。
ジェーン:分かりました。どうもありがとうございました。じゃあ、失礼します。
先生:はい、さようなら。