むかし、むかし、ある所におじいさんとおばあさんが住んでいました。とても貧しくて暮らしは大変でした。
ある日のことです。おじいさんは、いつものようの焚き木を取りに山に出かけました。そこでおじいさんは、うさぎがわなにかかっているのを見つけました。おじいさんは、うさぎを助けてやりました。
数日たったある日のことです。白い着物をきた娘さんがやってきました。
「ご免ください。お邪魔します。私は火事で親と家を失ってしまいました。行くあてがありません。どうかここにおかせて下さい。何でもいたします。」
「わかりました。もしよければこの家にいて下さい。でも、ご覧の通り、貧しくて米もありません。」とおじいさん。
おじいさんとおばあさんには子供がなかったので、娘さんを我が子のようにかわいがりました。
娘さんは、たんぼや焚き木取りでおじいさんを、炊事、洗濯、針仕事でおばあさんを、一生懸命手伝いました。しかし、働けど、働けど、生活は楽になりませんでした。
満月のある晩のことです。娘さんは二人に言いました。
「おじいさん、おばあさん。実を言うと、私は、山で助けられたうさぎです。私は月から地上の友達に会いに来たのです。でも迂闊にもわなにかかってしまいました。親切にお返ししたいと思いました。でも、何のお役に立てません。おじいさん、おばあさんはいつも食べるものもなく貧しいままです。もう私ができることは・・・どうか私を食べて下さい。」
と言うや否や、娘さんは白うさぎに姿をかえると、囲炉裏で、汁物が煮られている大なべの中へ飛びこみました。
あっと言う間のことでした。汁からでた湯気が高く上がり、月まで昇っていきました。
何と、満月の中に、うさぎが微笑み、米をついているではありませんか。
おじいさんとおばあさんは、空腹を感じる事はありませんでした。
I corrected 2 parts to make them sound more natural.
いつものようの焚き木を
↓
いつものように焚き木を
何のお役に立てません
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何のお役にも立てません