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token686
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"祖母と旧知のOG鳳蘭から名前をもらった花組の若手男役スター鳳真由は、新人公演「ファントム」(12日=兵庫・宝塚大劇場)に主演する。入団7年目。新人公演最終年に、昨年3月の「虞美人」以来、2度目の主役を務める。がむしゃらな初主演から経験を積み、心身ケアにも余念がない。独自ブレンドの漢方薬を武器に、雲の上の大先輩・鳳蘭の背を追う。東京宝塚劇場は8月25日。 祖母の代から宝塚ファン。母のおなかにいるときから、舞台を見てきた。すでに胎児の時点で「私もファンだったかも」と笑う。祖母は鳳蘭の大ファンで、旧知でもあったため、名前に「鳳」の字をもらった。 新人公演最終年の7年目。若手から中堅への過渡期になる。今作「ファントム」は、花組新トップ蘭寿とむのお披露目公演。新人公演主演は2度目だが、前回とは違った緊張感がある。 「そうです! あんまり言わないでくださいよ~。初主演のときは、けいこの最初から、1人で空回りしていた面もあって…。みんなと呼吸を合わせて、真ん中にいることが大切だと学んだので、今回は気負わず、センターにいられたら」。"
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"今作は、オペラ座の地下に住むファントムが、美声のクリスティーヌを一流の歌い手へと導く過程で、恋を知り、苦悩する様を描く。苦手意識のあった歌へ取り組む集中力も高い。 「全部、音域が広く(低音から高音まで)私の地声の最高から最低ぐらいの音域なんです。みなさん、軽々と歌っていらっしゃるんですけど、いざ譜面と向き合うと、すごく難しい」。 これまで歩んできた道程から、小さな自信も芽生えた。5月には、花組2番手壮一帆のディナーショーにも出演。歌唱力を磨くチャンスを多くもらっている。 「与えられるものが大きくなってますが、公演に向かって進むおけいこ期間をもらえたのが、何よりも大きい。『これが出来たんだから、次も大丈夫』って自信になって、どんどん歌が好きになってきてます」。"
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"とりわけ、低音練習に時間をさいた。高音ならテンションを上げ、低い音は下げるよう指導された。 「歌っているとテンションが上がっちゃう。抑えて、平常心で歌えるように。(低音は)胸を響かせるイメージで、ほおの位置を下げたら、低い声が響くと教えていただいたので、体に分からせるように」。 帰宅後、指導を反すうする。学んだことを血肉へ変えるため、1日もおろそかに出来ない。とはいえ、突っ走るだけではいけないと分かってきた。がむしゃらであるがゆえ、下級生のころは無理をしがちで、発熱し、倒れることもあった。 「忙しくても、ちゃんと食べて、しっかり寝る。のどがイガイガすると『あ(風邪が)くるな』って分かるようになって、そんなときは、お薬飲んで、お肉食べて、すぐ寝ます」。 疲労が残っていると、けいこの吸収力も落ちる。「お部屋でも冷房はつけないように。疲れは最大の敵ですから」。疲れた10時間より、元気な1時間のけいこの方がプラスになる。そして、秘密兵器が漢方薬。複数を常備している。 「体に優しいかなって思い、最近ハマっているんです。免疫力アップの配合のものはいつも飲んでいます。体調が悪いときのために、のど用、鼻用も。(行きつけの薬店で)症状を伝えて、自分用にブレンドしてもらっているんです」。"
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"着々と歩みを進めるそのはるか先には、あこがれの大先輩、鳳蘭がいる。 「(鳳蘭は)ファントムの新公主演を、すごく喜んでくださった。その場にいらっしゃるだけで圧倒される。舞台だとさらに輝きがすごくて、大きな大劇場が小さく感じる。不思議なパワーがある。その(パワーの)かけらでも出せたら、というのが私の夢です」。 年々強く感じる名前の重み。名に恥じないためにも、精進の手は緩めない。 「歌でもお芝居でも、一言発しただけで、いろいろな感情が見える声を出せる役者になりたい。感情が高まると肩で呼吸してしまい、深みが足りなくなる。冷静に意識できるように」。 今作、「いい声してるだろ」というセリフがある。その「いい声」を出すのが目標。キャリアを重ね、精神面の強さ、たくましさも出てきた。 「あはは。そうですね。心がけていることは、後ろ振り向かず…。あれ? 違う? 過去の失敗を考えるより、過去にしてきたことを信じる方がいい」。"