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オーケストラの「チューニング (音あわせ)で、最初にAの音を提供するのがオーボエです。「楽器の構造上あまりピッチ(音高)が変わらないので、オーボエの音に合わせる」と言われています。
かつて弦楽器しかなかったオーケストラに初めて加わった管楽器で、バロック時代(16世紀末〜18世紀中ごろ)から活躍し始めました。リードを使って音を出す「リード楽器」ですが、オーボエは音を出すだけでも難しい楽器です。しかしその「音」が美しくて出た時の「もの悲しくて、心にしみる音色」は多くの作曲家の創作意欲を刺激し、多くの聴衆に「音楽」を伝えます。ベートーベンの「交響曲第3番」第2楽章のソロ、チャイコフスキーの「交響曲第4番」第2楽章の最初のソロなど、枚挙にいとまがないほどオーボエはオーケストラで語り続けます。
(朝日新聞2月15日)