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共和党の指名獲得レースで快走中のロムニーだが、社会の最底辺層には共感ゼロ
1月31日に行われたフロリダ州の予備選で圧勝し、共和党の指名獲得レースでトップを快走中のミット・ロムニー。だが、安心するのはまだ早い。翌朝、CNNのインタビューに応じたロムニーは早速、対立候補から格好の攻撃材料にされそうなネタを提供した。
ロムニーは、自分が大統領の座を目指すのは中間層を救うためだと語った。全米のトップ0.0006%に入る大富豪として、一般庶民の気持ちがわからないと常々批判されていることを考えれば、当然の戦略かもしれない。
問題はその後、超貧困層について触れた部分だ。「セーフティーネットがあるから、極貧層のことは心配していない。セーフティーネットに修正が必要ならそうするつもりだ」と、ロムニーは語った。「大富豪層についても心配していない。彼らは大丈夫だ」
極貧層をないがしろするような発言は、これだけではない。 「極貧層に重点を置くこともできるが......私の焦点はそこではない。貧しいことがよくないのは間違いないが」と、ロムニーは繰り返した。
さらに、民主党陣営は「貧しい人々の窮状」について選挙戦で訴えるだろうが、自分にとっての焦点は「中流層のアメリカ人であり、退職して社会保障で暮らす人、仕事を見つけられない人、大学進学をめざす子供をもつ親たち」だと改めて強調。「彼らこそオバマ時代に最も傷つけられた人たちだ」
番組のホスト役のソレダッド・オブライアンは、大勢のアメリカ人が貧困で「苦しんでいる」と語り、彼らはこの発言を「変」だと感じるだろうと指摘した。
だがロムニーは「アメリカにはセーフティーネットがふんだんにある。食料配給券にメディケイド(低所得者向けの医療保険制度)、住宅補助など貧困層を支える制度がある」と反論。「今、本当に苦しんでいるのは中間層のアメリカ人であり、彼らは自分たちのために経済を動してくれる人を必要としている」