Thanks! Sorry for the length!
むかし むかし、ひょうたんぬまのそばで、ねずみが、いたちにであったと。
ねずみは、いたちにいった。
「いたちどん、ここらに そばまいて、そばだんご つくったら、うまかんべなあ」
くいしんぼの いたちは、
「そばだんご?そばだんごって うまいのかあ。くってみてえな。ねずみどん、はやく つくるべえ」
と、よだれを たらしていった。
「まあまあ、いそぐことは ねえ。まずは、土を たがやさねばな」
ねずみにいわれて、いたちは、はたけを せっせこ せっせこ たがやした。
いったり きたりして、いっしょうけんめい たがやした。
ねずみは、ただ みてるだけ みてるだけ。
そして、ねずみから そばのみをもらって、まいたんだと。
はなうたを うたいながらね。
そばだんご そばだんご
はやく くいたい そばだんご
ねずみは、ただ みてるだけ みてるだけ。
それから、なんにちか たった。
「ねずみどん ねずみどん、そばだんごは まだかあ」
「まあだ まだ。まずは、水を やらねばな」
いたちは、ぬまに おりていって、せっせこ せっせこ 水くみをした。
ねずみは、ただ みてるだけ みてるだけ。
そして、あきになると、そばの花が まっ白にさき、やがて、くろい さんかくの小さな みが、ざらん ざらんと みのった。
「ねずみどん ねずみどん、そばだんごは まだかあ」
「まあだ まだ。まずは、かりとりを してからだな。それから……、こなにして、こねばちでこねて……、まるめて……、そばだんご つうわけだ」
いたちは、いよいよ そばだんごがくえると、おおよろこびで、そばを かりとった。
はなうたを うたいながらね。
そばだんご そばだんご
こねて まるめて そばだんご
はやく くいたい そばだんご
ところが つぎの日、いたちが、はたけにいってみると、きのう かりとったそばが、ひとっつぶものこっていなかった。
がっかりして、いえに かえるとちゅう、ねずみあなのまえを とおりかかると、子ねずみのこえが、きこえてきた。
「きのうくった そばだんご、うまかったな」
「うん、うまかったあ」
そばだんご そばだんご
こねて まるめて うまかった
ばっかな いたちめ あわくった
それをきいて、いたちは おこったの なんの!
いたちは、ねずみあなに むかって、
「ぶうぉー!」
と、いっぱつ くさい へを、ぶっぱなした。
これが、いたちの さいごっぺ というやつだ。
だから、あんまり よくばったり、いじわるを するもんではねえよ。