学生:明治時代の初めに、福沢諭吉という人が、「人間には上下の区別がない」という新しい思想を教えたと習いましたが、この思想は昔から日本にあったものではありませんね。
先生:そうです。明治維新になって西洋から輸入された新しい思想です。
学生:福沢はどういうふうにして新しい思想を持つようになったんですか?
先生:まず、福沢という人は、身分の低い侍の家に生まれて、小さい時から身分の高い侍やその子供達から差別され、「上下の区別」についていろいろ考えさせられていました。同じ人間なのに彼らが上で自分が下というのはどう考えても変だ、と思っていました。
学生:じゃあ、子供の時から「上下の区別」はおかしいと思っていたんですね。
先生:ええ、そうです。西洋の思想が入って来た時、自分が子供のころから考えていたことが新しい思想と同じだったので、自信を持って平等の思想を日本人に教えたんです。
学生:福沢は寺子屋で勉強したんですか?
先生:いいえ、寺子屋で勉強したのは町人や農民の子供です。
べきオーさんの声は俳優みたいです。違う人の声を真似するのは上手です。