─── 詩人として活躍されている林さんからみて、絵本を作る面白さをどんな所に感じますか?
絵本の面白さは、作れば作るほど広がっていく感じですね。まだまだこんなことができるんじゃないか、あんなこともできそう。絵本を媒体としてより一層の広がりを感じることができます。
最近、『なつやさいのなつやすみ』(柿田ゆかり/絵、ひかりのくに)を知り合いの保育士さんが子どもたちに読んでくださったんです。そうしたら、野菜嫌いの子が野菜を食べてくれたって感動の連絡をいただいて、「え、絵本ってそんな力があるんだ」って改めてビックリしました。作っていたときはそんな意識は全然無くて、「ダジャレがいっぱいかける、嬉しいな!」という感じしかなかったものですから(笑)。
─── 絵本がどのように子どもに伝わっていくのかは、実際にその場を見てみないと分からないですよね。『バナナンばあば』にもいろんな感想が寄せられそうですね。
表紙に今までにないインパクトがありますからね。「あ、バナナ」と思って近づいたら「おばあちゃんだ!」って(笑)。ビックリするんじゃないかな。その後どういう反応なんだろうというのは想像が付かないですね。子どもたちがどういう反応をしてくれているのかどきどきします。