今月2日、長野県内のおよそ38万世帯に及んだ停電について、中部電力は5日、記者会見を開き、トラブルが起きた2系統の送電線のうち1系統でのこれまでの調査結果を明らかにしました。
それによりますと、塩尻市の変電所からの距離が400メートルから800メートルほどの範囲で送電線がショートした際に残る黒く変色した痕跡が6か所で見つかったということです。
このことは送電線が上下に激しく揺れたことを示しているとしています。
現場周辺では当日朝までに湿った雪が降ったということで、中部電力は、送電線に雪が付着した影響で風を受けて上下に激しく揺れる「ギャロッピング」と呼ばれる現象が起き、送電線どうしが接近してショートしたことが原因とみられるとしています。
中部電力はもう1系統についても引き続き原因を調べています。
一方、中部電力は、現場周辺で「ギャロッピング現象」の発生を防ぐ装置を取り付けていなかったことを認めたうえで「気象条件などによっては適さない場合もあるが、取り付けていなかった経緯を調べている。今後の対策については、原因が特定されてから検討したい」としています。