ケインは神になった。種族の者たちは彼の伝説を語った。だが真実を知る者はわずか。彼はかつて人間だった。俺達もそうだ。俺の名はラジエル。最初に生まれた彼の家来だ。俺はケインに千年仕えた。帝国が始まった頃、俺は兄弟達と共にケインに従った。力が次々に授けられる。俺たちは少しずつ人間からかけ離れ、神に近づいた。常に最初にケインが変化し、新たな力を身に付けた。何年かのち、俺達も進化した。そしてある日俺は、ケインの力を上回った。ケインはそんなおり、新たな褒美をくれた。苦痛だった。そして最後に俺を待っていたのは、ただ一つ、未来永劫の地獄だった。俺はラジエル。裏切り者、そして意気地なしとして死の湖の底で永遠に焼かれる運命だった。
放り込め
(悲鳴)
熱く、白い炎に焼かれてのたうち回り、俺は奈落の底へ沈んでいった。例えようのない痛み(?)、容赦ない苦痛。時が止まろうと、その苦しみは残った。そしてこの地獄に俺を突き落としたケインに対する憎しみが残った。永遠の歳月が流れ、やがて苦痛が遠のき、俺は狂気の淵から引き戻された。奈落で俺は滅ぼされた。だが俺は、生きていた。
ラジエル、価値ある者よ