これはもう分かってる、半減期が分かってるから。ともかく去年出た福島の量で一千年かかるんですから、これ元に戻るのに。それだけは分かってる、それが地球上のどこにあるか、それが問題なんです。
いいですか、もう一回言いますけれど、放射能の単位ね、「1ベクレル」って1秒間に1発の放射線が出てるってそういう単位なの。だから、今年3月31日まで我々が食わされてきた食べ物、食べ物の重さ1キロ当たり放射線率500ベクレルまでいいって言ってたでしょう。皆さん食べてたでしょう。いや、福島の人たちは賢明で、なんか福島県内の物ほとんど食べてないって聞いてね。それだけが救いなんですけれど、日本中の人間がみんなパクパク食ってます。特に西日本の人たちはね、名古屋からもう西へ行くともう全部平気だと思ってなんでも食ってますけども。だからみんな、怒鳴りつけるんですけれど、「あんたたち何食ってるか知らないよ」って言ってね、どこ行っても怒鳴りつけてるんですけど、どういうことかっていうとこれ、その1キロ当たり500ベクレルの放射線物質が入ったものを食卓に置く、それ、わずかそのうちの10分の1のね、100グラムを食べれば、1秒間に50発の放射線が出てくる食べ物だということです。
1時間では…掛け算してください。1時間は60秒かける60分しなきゃいけない。18万発。1年では15億発というものが、たった100グラム食べたら体の中でずっと放射線が出るという食べ物。そんなものみなさん食べたいですか。考えただけで気持ち悪いでしょ。いや、これはね、その15億発というその数だけじゃない。セシウム137の放射線エネルギーは、プルトニウムよりは10分の1ですが、人体の分子の結合エネルギーの10万倍という高いエネルギーを出して、この15億発が出るんですよ。たった100グラム食べて、ですよ。何にも起こらないと思いますか。
模式的な話をします。今みなさんは、呼吸をしてます。空気中から酸素を吸ってます。酸素というのは、模式的な、古典的な絵で描くと、要するに酸素の原子が二つくっついて分子になって、こうして中心に陽子があって、周りに電子が飛び回っている。これで、いわゆる共有結合っていって…くっついて、それを私たちがこう、空気で吸い込む。ひとつの例として話してるんですけど。
こういうとこへ放射線が飛んできます。ね、次々飛んできます。次々と。この電子が跳ね飛ばされる。私たちの体を作ってるのはすべてが分子なの。で、結合力が断ち切られると、これは酸素の分子として存在できなくなる。これは今、模式的に言ったんで、これが放射線の電離作用、さっき最初の方で言いました、あのシールズ・ウォーレン(Shields Warren)という男の中にあったIonizing Radiation、っていうあの言葉。これが、私が最初に放射能の危険性を学んで意味が分からなかったこと、一体どういうことなんだろう。原理的に言うとこういうことで、私たちの体はすべて、筋肉だろうがDNAだろうがすべて分子でできています。そこにこうやって放射線がずーっと当たるという、その回数をできるだけ減らさないといけないってことが分かってる。
その、だから今日の話に戻るとICRPとかIAEA、WHO、こういう最大の犯罪、この今私が説明している内部被曝というのを考慮しないで、それで被曝限度量を定めて、それを放射能の安全基準にしているところです。そしてさっき言ったように、平均値に置き換えて計算をしている。人間の体は平均値じゃない。一部分からやられていくんです。臨床医学のこれ基礎ですよ。一番の基礎です。だからデタラメなんです、あの被曝の数字というのはですね。癌はひとつの細胞から始まる。それが増殖、それが転移する。だから怖いわけですが、ありえないことをみんなが、当たり前のようにですね、そういうことだ、ということで言っているわけです。