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日本カヌー連盟は9日、昨年9月のカヌー・スプリントの日本選手権(石川県小松市)で鈴木康大選手(32)が、優勝した小松正治選手(25)の飲み物に禁止薬物である筋肉増強剤メタンジエノンを混入させ、小松選手がドーピング検査で陽性となっていたと発表した。
日本アンチ・ドーピング機構(JADA)は昨年12月13日付で、鈴木選手に8年間の資格停止処分を決定。10月20日に通知した小松選手の暫定的資格処分を解除し、資格停止は科さずに救済する。日本選手権の成績は抹消される。JADAによると、他者からの薬物混入によるドーピング違反発覚は国内で初めて。
鈴木選手は同連盟などの調べに対し、ライバル選手を陥れようとしたと説明している。小松選手は禁止物質の摂取を否定し、同連盟による調査の過程で鈴木選手が禁止物質を混入させていたことを認めた。
日本カヌー連盟による調査では、鈴木選手は他のライバル選手に対しても、練習や競技で使用する道具などを盗むといった妨害行為を繰り返していたことも判明した。
連盟は鈴木選手を除名処分にすることを決め、今後の理事会や総会で提案される。また、連盟専務理事や強化部長に職務停止や厳重注意の処分も下された。
春園長公常務理事は「スポーツ界に限らずあってはならないこと。他の競技団体にもご迷惑をおかけしてしまい、お詫びのしようがない」と謝罪した。