1950年にイギリスのシルバーストン・サーキットで始まった。ヨーロッパを中心に世界各国を転戦し、各レース毎の順位によって与えられる点数「チャンピオンシップ・ポイント」の総計によってチャンピオンを決定する。なお、FIAが主催する四輪自動車競技の世界選手権は、F1、WRC(世界ラリー選手権)、WTCC(世界ツーリングカー選手権)だけである。
Formula とは「決まり」「規定」を意味し、F1以外にもフォーミュラ3 (F3)、フォーミュラ2 (F2)、フォーミュラ3000(F3000、現在はGP2)などの競技がある。ちなみにアメリカではフォーミュラとは言わずオープン・ホイール(ホイールが露出した、の意)と呼ぶ。その北米圏のフォーミュラはIRLがトップフォーミュラとして存在している。
出場する車両には、タイヤ・シャシー・エンジンなどあらゆる部分に規定(テクニカルレギュレーション)があり、これに反した車両は走行できない。また、走行中のマナーなどの取り決め(スポーティングレギュレーション)もあり、違反した場合にはレース中のピット通過や、スターティンググリッド降格などのペナルティを課せられる。
かつては他のカテゴリー同様、1社のシャーシを複数のチームが使用することもあったが、現在ではコンコルド協定において、知的所有権を含め、過去2年のうちに参戦した他チームのシャーシを使用できないよう規定された。そのため、フォーミュラカー選手権としては唯一、全チームがオリジナルのシャーシを使用している[1]。
ヨーロッパで広がった最高峰自動車レースのF1は、ヨーロッパにおいてはサッカー等とともに、最も市民の尊崇を集めるスポーツの一つであり、F1ドライバーは、ターボエンジン搭載のモンスターマシン(1,000馬力オーバーとも言われていた時代がある)を扱っていたという事もあり「F1パイロット」とも別称され尊敬されていたが、近年は安全面などからパワーが抑えられている為、あまりパイロットという呼称は使われなくなってきた。また、オリンピック、FIFAワールドカップと共に「世界三大スポーツイベント」の1つに挙げられ、毎年開催する点やその開催規模から見て世界最大であると言う見方もある。