Note to recorder:
natural speed, please! and if possible, standard pronunciation.
どうぞよろしくお願いします！
text from: http://www.dramanote.com/article/134562088.html
『燃える！変人天才科学者』
静かな住宅街。
何度か咳払いしながら、マイクの前に座る男・金森（唐沢寿明）。手には、『ヘルマン・ヘッセ全集』。
画面が割れた携帯の電源を切り、リモコンを操作。
本の音読を録音していく。
「ハンス・ギーベンラートは、疑いなく才能に恵まれた子どもだった。ほかの子どもたちと走っているだけで、どんなに品が良く並はずれているかは、一目瞭然だった。シュヴァルツヴァルトのこんな小さな町で、このような子どもが生まれたことは一度もなかった。この・・・・」
バイクと音楽の大音量、そして若者たちの大声が、彼の音読を中断させる。
川岸のスペースで、タバコを吸い、ネズミ花火をしながら下品な話を大声で話す若者たち。
金森はそっと本を閉じ、録音を中止。
携帯を手に、静かに立ち上がり、そして部屋の電気を消し、カーテンを少し開け、若者たちを見つめながら、
携帯の数字ボタンを押していく。
『10223･･･』タバコの火を看板や銅像に押し付ける若者たち。一人の若者がベンチに腰掛け、次の悪巧みを相談していると、突然、その男の頭が発火！その場に倒れこむ。他の若者たちが悲鳴を上げる。
金森はその様子を凝視し、そしてその場に座り込んだ。
