マイカ・ルブテは幼い頃からずっと音楽に触れてきた。5歳の時からクラシックピアノを始め、コンクールに出たり音楽学校への進学も考えたりと、本格的にクラシックの道へ進んでいた。フランスの名門音楽学校にも合格をしていたという。しかし転機が訪れる。「フランスの名門音楽学校に合格はしていたんだけど、志望のクラスに進めなかったのもあって、クラシックにそこまで魅力に感じなくなって」と話す彼女は、中学生の時にビートルズのベストアルバム「ONE」に出会い、衝撃を受ける。学校で同級生に無茶振りをされ即興をしてみたり、シンセサイザーを中古屋で見つけたり。そうやって、ポップミュージックのシンガーソングライターへと自然にシフトしていったのだ。しかし、「今でもクラシックは好き。クリエイティブな面で言えば、クラシックとポップミュージックは直接関係していないけれど、音楽で感動するっていうルーツは共通しているかも」と語る。ピアノと真逆のシンセサイザーにはまったのはなぜかと尋ねると、「ピアノは表現に制限がある。限られた音の中で表現しなければならないのに対して、シンセは制限がない。ある意味真逆だから惹かれたのかも」と話してくれた。